ちょこれいじ | ビーントゥバー(クラフトチョコレート)販売

2023/05/18 19:15




■ちょこれいじ、海外に行くってよ
5/23から約1ヶ月強をかけて、フィリピン(ダバオ)、インドネシア(バリ)、カンボジア(バッタンバン)のカカオ産地を巡ってきます。6/16のちょこれいじ誕生日はカカオにまみれている予定!(笑)この旅にかける想いをお伝えしたいなと思って、少し長くなりますが綴りました。


■旅程(5/23~6/30予定)
・フィリピン(ダバオ)約2週間滞在予定
ダバオに住んでカカオ栽培をやっているタイジュさんご協力のもと、カカオの収穫から発酵など、カカオ農園で仕事を経験させてもらいます。

・インドネシア(バリ)約2週間滞在予定
広島尾道のウシオチョコラトルさんと、インドネシアで様々な一次産業に関わっている大西雄季さんのご協力のもと、カカオ農園、コーヒー農園、カシューナッツ農園など、チョコにまつわるものやカカオに似ている珈琲の生産現場など、広く見て経験させてもらいます。

・カンボジア(バッタンバン)約1週間滞在予定
愛知県名古屋市のchoco ricoさんご協力のもと、これからカカオの農園になる予定の場所に土を掘り、カカオの苗木を植えさせてもらいます。できればパームシュガーの生産現場も見たいと思っています。


■渡航を決意した背景①
『チョコを語る人物として、本物のカカオ産地を見ておくべき!』

「クラフトチョコを広める」そのために、自分自身が誰よりもクラフトチョコを知っている人物になりたい。現在、誰よりも多くクラフトチョコのお店に行って、作り手と話をして、作り手や環境を知っている人物になろうと日本中を巡っています。

作り手を知っているということはもちろん大事ですが、それだけ何かじゃ足りない気がしていて。カカオそのものを現地でちゃんと見ているという事実は、チョコを語る上で言葉の重みや具体性が増し、より説得力が出るのではと思っています。

言葉に説得力があるということは、より正確に強く魅力を伝えることに繋がって、チョコの専門家としての立ち位置や注目度をきっと強くしてくれると思うのです。


■渡航を決意した背景②
『実際に生産に携わり、どういうプロセスでカカオ生産が行われているかを経験したい』

チョコはもとをたどればカカオから作られています。カカオはフルーツであり、農産物です。農産物である以上、農家さんが育てて収穫しています。カカオが日本に届くまでにも、収穫、発酵、乾燥、袋詰めなどなどいろんな工程があります。

どういう場所で、どういう風に育てられたかも、味や品質を決める大きな要因になります。どんな品種を、どんな風に発酵させたかでも、大きな違いが出ます。

なんてことを、偉そうに今までも話してきましたが、やったことなんてありません。チョコ屋さんから聞いたり、調べただけの、ただの情報なんです。

今回、自分も収穫や発酵などを実際に経験させてもらいます。日本に運ばれてくるまでに、どういう人たちに、どうやって育てられてきて、どう大変で、どう味に影響しているのか、など、「生産」という部分でもよりリアルにチョコを伝えられるようになりたいと思っています。


■渡航を決意した背景③
『貧困とか児童労働とか、カカオ産地にはいろいろと噂があるけど、その現実を知りたい』

チョコを販売していたら、お客さんにいろんなことを聞かれるし、言われます。「カカオを作っている国って貧困なんでしょ?」、「カカオって子供達を働かせて作っているんでしょ?」などなど、カカオ生産国は途上国が多いこともあって、そういうネガティブなイメージが圧倒的に多いんだなと思いました。

けど、僕はその現場を見たことがないから、本当のことは知りません。だから、お客さんにも、「そういう国もあるって聞きますね」くらいにか答えられなかったんです。

ただ、カカオ農家を訪ねたことがある方からは、「現地の人たちは幸せそうにしている」とか、「自然豊かで本当にいいところ」とか、イメージとは違うことも聞きます。

僕らのイメージは何かのメディアから得ただけの偏ったイメージかもしれません。カカオ産地の人たちの暮らしは想像よりも過酷なのかもしれないし。はたまた、日本よりも豊かで幸せに溢れているのかもしれないし。

それは国によって、場所によって、きっと違うんだとは思います。僕が今回訪れる場所で「カカオ産地」という全てを知ることもできないはずです。

それでも、ひとつの現場を直接見て、感じたリアルを伝えられるようにはなりたい。そのことで、他の地域のことも想像できるようになれたらいいなと思っています。


■渡航を決意した背景④
『日本一周チョコ旅を終えた後、サービスやカタチに落とし込むためのヒント探し』

僕のチョコ旅は周りからは順調そうに思われていることが多いです。けど実際は全然そんなことはなくて、悩んでいることも多くあります。安定して旅を続けていくための資金繰りができていないこと。47都道府県を巡った後、何をするか決めきれてないこと。

これまで約2年間、いろんなチョコやチョコ職人に出会ってきました。その面白さを誰よりも知ってきました。そこで蓄積してきたものを多くの人に知ってもらい、チョコを届けるカタチを何かつくりたい。

そのカタチで自分も利益を得られることはもちろんだけど、チョコ屋さんの利益にも繋がり、カカオ産地への利益にも繋がる。そんな多方向が継続していけるハッピーな仕組み。

それを落とし込むためにまだ知らないピースは、やっぱりカカオ産地なんです。チョコ屋からチョコを買うだけでも、産地への応援になるかもしれません。けどやっぱり、僕は自分で見たものを伝えたいんです。直接見て、経験して、誰がどこでどう関わっていて、どう困っていて、どうすれば嬉しいのかを見て、何ができるかを考えたいんです。

そんなふうに、悶々と考えていることの、何かいい糸口を見つけたいと思っています。


■渡航を決意した背景⑤
『最終的なゴールはどこに行き着くのか決める材料にしたい』

旅の中でよく聞かれます。
「最終的にはどうするんですか?」

その答えとして
「まだ自分にも分かっていません。」
が正直なところなんです。

「最後は自分でチョコを作るんですか?」ともよく聞かれるんですが、そこははっきりとNOだと思っていて。「既に最高なチョコとチョコ屋さんが日本にはたくさんあるから、僕はそれをきちんと伝えられる人になりたい」というのは明確な思いです。

ブロガーになるのか、講演やメディアで生きるのか、自分のお店をつくるのか、もっと別のサービスを作るのか、海外に日本のチョコを持っていくのか、カカオ農家になるのかなどなど、選択肢はいろいろと頭をよぎるものの、どこに向かっていきたいのか、いくべきなのか、決めきれずにいます。

ただ、考えながら思うことは。「僕の活動とカカオ産地との繋がりが正確には見えていない」ということ。チョコに携わっている以上、関節的にでも必ずカカオと関わっています。

自分の活動が具体的にどうカカオの産地へ影響しているのか。カカオ農家にとってプラスな何かをもたらしているのか。よりハッピーな繋がり方は、もっと別のカタチだったりしないのか。そんなことも考えます。

いずれにせよ、向かう方向をきちんと見定めるための経験にしようと思っています。

そもそも旅は好きで、タイ、インド、ロシア、フランス、ボリビアなどなど10ヵ国以上を経験しています。その度に、全く違う考え方や環境に出会えて、自分の世界が広がっていきました。自分の選択肢を広げるときに、旅は大いに役立ってきました。

今、思考が少し止まってしまっていて、考え出せる選択肢が足りていない気がします。大きく違う環境で刺激を入れることで、自分が変わることに賭けてみようと思っています。